ゴー・バック夫婦が描く母の愛。タイムスリップで再会した亡き母と仏教経典が説く親の恩

Buzzちゃんの見どころ

離婚直後の夫婦が20歳にタイムスリップするドラマ『ゴー・バック夫婦』は、亡き母との再会を通じて親の恩を再認識する物語です。劇中の描写は仏教経典『父母恩重経』が説く母の10の恩恵と深く結びついています。

■ 38歳の離婚夫婦が1999年の大学生にタイムスリップ

ドラマ『ゴー・バック夫婦』(2017年放送)は、結婚を後悔している38歳の同い年夫婦が、ある日突然、出会った当時の20歳にタイムスリップしてしまうファンタジー作品です。チャン・ナラ(장나라)演じるマ・ジンジュは、かつては史学科の看板娘でエリートでしたが、現在は2歳の子を育てる主婦。一方、ソン・ホジュン(손호준)演じるチェ・バンドは、家族のためにプライドを捨てて働く製薬会社の営業マンです。

二人はワンオペ育児(一人で育児を担うこと)や仕事のストレス、そしてある誤解から離婚を決意します。しかし、裁判所で離婚が成立した翌朝、目が覚めるとそこは1999年の実家でした。二人は「今度こそお互いに関わらず、別の人生を歩もう」と決意します。20歳の若さを手に入れたジンジュは、自分に好意を寄せる大学理事長の息子チャン・ギヨン(장기용)と、バンドはかつての初恋相手であるコ・ボギョル(고보결)と、それぞれ新しい恋を始めようと奔走します。

■ 亡き母との再会と、残してきた我が子への思い

物語の序盤、タイムスリップしたジンジュが最も衝撃を受け、視聴者の涙を誘ったのが、現実世界では8年前に他界している母キム・ミギョン(김미경)との再会です。キッチンで料理をする母の姿を見たジンジュは、それが夢だと思い込み、母にしがみついて号泣します。現実を受け入れた後も、ジンジュは片時も母のそばを離れようとせず、まるで子供のように母を追いかけ回します。

しかし、20歳の生活を満喫しようとするジンジュの心には、常に一つの影が差していました。それは、2017年の未来に残してきた愛息子ソジンの存在です。もしこのまま過去に留まり、バンドと結婚しない道を選べば、ソジンはこの世に生まれてこないことになります。大好きな母と一緒にいたいという願いと、母親として自分の子に会いたいという切実な思いの間で、ジンジュは激しく葛藤することになります。

■ 仏教経典『父母恩重経』が説く「母親の10の恩恵」

この記事では、ドラマ『ゴー・バック夫婦』が描く母親の無条件の愛が、仏教の経典である『父母恩重経(ブモウンジュンギョン)』の内容と深く重なっていると指摘しています。この経典は、親、特に母親が子を育てる過程で注ぐ計り知れない恩恵を10の項目で説明しています。

1. 胎内で子を守る恩恵
2. 出産の苦しみに耐える恩恵
3. 子を産んで苦しみを忘れる恩恵
4. 苦いものを自ら飲み、甘いものを子に与える恩恵
5. 湿った場所を避け、乾いた場所に子を寝かせる恩恵
6. 授乳して育てる恩恵
7. 汚れを自ら洗い清める恩恵
8. 子が遠出した際に案じる恩恵
9. 子のためなら悪業も厭わない恩恵
10. 最後まで憐れみ慈しむ恩恵

ドラマの中で、母ウンスクがジンジュの異変(未来から来たこと)を察し、自分の寂しさよりも娘が我が子(ソジン)を思う気持ちを優先して「自分の子供の元へ帰りなさい」と諭すシーンは、まさにこの第10の「究極の慈しみ」を体現しています。「親がいなくても生きていけるが、子供がいなければ生きていけない」というウンスクの言葉は、経典の教えを現代の言葉で表現したものと言えるでしょう。

■ 韓国の童謡『お母さんの心』に込められた精神

また、韓国で広く知られている童謡『お母さんの心(オモニエ・マウム)』の歌詞も、この『父母恩重経』をベースに作られています。「産む時の苦しみをすべて忘れ、育てる時は昼夜を問わず尽くしてくれた」という歌詞は、経典の2番目と3番目の恩恵を歌ったものです。

『ゴー・バック夫婦』は、単なる夫婦のやり直し物語にとどまらず、私たちが当たり前だと思っている親の愛の深さを、タイムスリップという設定を通じて改めて突きつける作品です。ドラマの中でジンジュが母の足をマッサージしながら過ごす穏やかな時間は、多くの視聴者に自分自身の親との関係を振り返るきっかけを与えました。

出典:https://www.hyunbulnews.com/news/articleView.html?idxno=503148

📚 Buzzちゃんの豆知識

■ 父母恩重経(ブモウンジュンギョン)

親(特に母親)が子を育てる際に受ける多大な苦労と、子がその恩にどう報いるべきかを説いた仏教経典です。韓国では儒教の「孝」の精神とも結びつき、古くから親孝行の大切さを教える書物として広く普及しています。

■ お母さんの心(オモニエ・マウム)

韓国で「母の日(両親の日)」によく歌われる国民的な童謡です。1930年代に作られたこの曲は、本記事でも紹介された『父母恩重経』の教えを分かりやすい歌詞にしており、韓国人なら誰でも一度は耳にしたことがあるほど親しまれています。

Buzzちゃんの感想

タイムスリップや人生のやり直しというテーマは『財閥家の末息子』のようにワクワクしますが、この作品はお母さんとのシーンで毎回鼻の奥がツンとしてしまいました。特にキム・ミギョン(김미경)さんの演技は本当にリアルで、自分の母を思い出してしまいますよね。もし皆さんが過去に戻れるとしたら、当時の自分にどんな言葉をかけてあげたいですか?それとも、ジンジュのようにただ大切な人と一緒に過ごしたいですか?

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